朝無理やり目覚まし時計を鳴らして起床をしても全然目が覚めなかったり、なかなか布団から身体を出すことができない経験のある方も多いのではないでしょうか。
布団から出てもふらついたり、ずっしりとした重い疲労感は、快眠をしているとは言い難い状況です。人には約七時間から八時間の睡眠が必要だと言われます。睡眠というのは二種類存在し、浅い睡眠であるレム睡眠では仕事や勉強などで得られた情報を脳の中で整理している状態で、ここでは肉体の休息を行っています。
深い眠りになるノンレム睡眠では逆に脳を休息させ、疲労回復のための成長ホルモンが分泌されています。このノンレム睡眠とレム睡眠を交互に九十分の間隔で繰り返しています。
つまり三時間、四時間半、六時間、七時間半のタイミングで起きるとちょうど良く目覚めが良いということになります。しかし多く睡眠を取れば良いというわけではなく、質の良い睡眠をとることが重要です。
少なくとも四時間半の睡眠は必要で、最初の三時間で眠りを深くさせ成長ホルモンを分泌し、疲労回復を行います。少ない時間で何度も睡眠をとっている方は、いつまでたっても身体が全快することは無いと思います。
快適な熟睡になくてはならない存在が枕
そこで快適な熟睡を考える際に考えなくてはならない存在が枕です。人によって頭のサイズは異なっていて、自分に合ったものがあります。
しかし女性は寝室に合った可愛いデザインのものを重視したり、クッションなどを多用するケースもあります。しかしそのせいで、毎朝首筋が硬直し、肩こりを発生させている可能性は高いです。
例えば枕の高さが理想よりも高い場合、首が前に傾いている姿勢が続き、筋肉がこわばってしまいます。他にも材質が硬すぎたり、高さが低すぎる場合、安定感が得られず脳への血流を悪くさせ、朝起きた時に頭痛を引き起こす可能性があります。
もちろん眠りが浅くなってしまい、質の良い睡眠を得ることは難しいです。また高さが合っていないと首への負担から背骨や腰へと負担が広がっていき、腰痛になりうる可能性があります。
首というのは人間にとって重要な神経や血管が集中している箇所のため、睡眠時の長期の負担は日常化してしまうとそれを理由に体調不良の原因になっていくわけです。つまりおすすめの枕を選ぶ際に、重要視すべき点は首に負担をかけないものを選ぶということになります。
枕の選び方
では枕の選び方で重要視するのは、まず高さですが、あごの位置で判断するのが好ましいです。低すぎるものは頭が下がってあごが上がってしまいます。
高すぎるものはあごが引けて下がってしまいます。理想としては立っている状態と同じくらいのあごの位置を、寝ている状態でもできる場合が正しい高さと言えます。
自分でそれがよくわからない場合は横から鏡で見たり、他の方に見てもらったりすると良いと思います。お店で買う際などは試すのは難しいと思いますので、もし合わなかった場合はタオルケットなどで高さを調節して合わせていくことが重要です。
次に硬さですが、寝返りができるかどうかで判断をすると良いです。寝返りを出来ない場合、首や肩に負担がかかり、熟睡ができない原因のひとつになります。
柔らかすぎて頭が沈んでしまうと寝返りは難しくなるので適度な硬さが要求されます。しかし硬すぎると安定感を失い、無意識に首を支えようとするため緊張が続き、肩がこるという現象になります。
寝返りのことを考えると大きさも考えなくてはなりません。目安としては頭三つ分の大きさがあれば十分です。左右に寝返りをうった際にちゃんと頭が乗っかかっていれば良いです。
これらを踏まえておすすめの枕を考えていくと、素材に追求するか否かということになります。
人気の素材は低反発ウレタンフォームで、大型ショッピングセンターなどで必ず置いてあるほどのブームを巻き起こしたもので、特徴としてはフィット感があって寝心地は良くおすすめできます。
しかしデメリットもあり、通気性がないため夏に暑さを感じやすく、汚れや臭いが取りにくいという欠点があります。適当に買い換える必要がありますが、その点に気をつけていれば良質な素材です。
ベーシックな羽毛はふんわり感と柔らかさが特徴で、吸湿性や放湿性に優れており、これも人気の高い素材です。しかし湿気を含みすぎると劣化しやすい特徴があります。
昔からある素材なのに、今でも高い人気なのがそばがらで、硬さと安定感が適度で非常に優れています。
また吸湿性と放湿性も優れていて、さらに暑苦しさも感じにくい接触冷感もあります。カバーを厳選すればさわり心地もフォローできますし、あらゆる条件をクリアして熟睡するのにおすすめというならば、そばがらではないかと思います。
しかし注意点はそばアレルギーを持っている方は絶対に避けたほうが良いです。このように人によって合う合わないがはっきりと出てくるものなので、安易に考えずに自分の睡眠と向き合ってみると良いと思います。